独ジェネリック薬(後発医薬品)大手スタダ・アルツナイミッテル(STADA Arzneimittel)は10日、新たな買収案の提示を目指す投資会社の米ベイン・キャピタルと英シンベン(Cinven)が、提示額を1株当たり66.25ユーロに引き上げる見通しだと発表した。ベインとシンベンは先にスタダの買収に失敗しており、この日、独連邦金融サービス監督庁(BaFin)に再提案の承認を求める申請をしたと明らかにしている。
新たな買収案の提示には本来、1年間の待機期間が必要だが、スタダは既にこの規定の適用除外を承諾している。ベインとシンベンは、BaFinの承認が得られ次第、再び株式公開買い付け(TOB)を実施する見込み。今回はスタダ株の取得目標を従来の67.5%から63%に引き下げる方針だ。
ベインとシンベンは、スタダ株1株につき66ユーロ、総額53億2,000万ユーロの買収案を提示していた。買収観測が流れた昨年12月12日の前営業日終値に48.9%のプレミアムを上乗せした水準で、米アドベント・インターナショナルと英ペルミラ(Permira)によるコンソーシアムとの争奪戦を制したが、取得株式が65.5%と期限内に目標に達しなかったため、失敗に終わっていた。[M&A]
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