ルーマニアの与党・社会民主党(PSD)は、不信任動議が可決されたグリンデアヌ首相の後任にミハイ・トゥドセ経済相(50)を指名し、ヨハニス大統領が26日にこれを承認した。週内にも新政権を樹立し、国政の足踏み状態を打開したい考え。ロイター通信が伝えた。
トゥドセ氏は27日に閣僚の顔ぶれを明らかにし、新政権は29日にも議会で承認される見通し。PSDは、引き続き自由民主同盟(ALDE)との連携を続けるとみられる。
PSDのドラグネア党首によると、首相候補は6人いたが、トゥドセ氏を除く5人はいずれも辞退していた。トゥドセ氏は、同党首と懇意の仲とされる。同党首は、選挙違反で有罪が確定し執行猶予にあることから、首相にはなれない背景がある。
グリンデアヌ首相は1月末、汚職で収監された一部高官を釈放する緊急令を発令し、大規模な抗議デモを引き起こした。その後、緊急令は撤回されたものの、首相の求心力は急速に低下。2月には最大野党の国民自由党(PNL)と新党のルーマニア救出同盟(USR)が内閣不信任案を提出したが、PSDとこれを支持するALDEが棄権し否決されていた。
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