フランス国鉄(SNCF)は16日、2023年までに高速列車TGVの一部区間を半自動運転化すると発表した。列車の運行本数の拡大に役立てる狙い。高速列車の自動運転は世界で他に例がないという。
SNCFはこれに向け、仏重電大手アルストムおよびテクノロジー研究所(IRT)の「システムX」プロジェクトと提携。センサーとカメラ、レーダーを組み合わせた障害物および信号感知システムを開発している。
同社はまず、2019年に貨物列車の遠隔操作による無人運転試験を実施し、2021年には貨物列車とTER(地域圏急行輸送)の保守センターへの回送を一部無人運転に切り替える予定。2022年にはRER(首都圏高速鉄道網)E線のパリ西部への延長区間を半自動運転で開通し、商業化路線で初めて自動運転技術を導入する計画だ。
これらが順調に進めば、2023年にTGVの一部区間で半自動運転を実施できる計画。ただ、無人ではなく運転士は常に乗車するという。これにより、パリ―リヨン間の運行本数を25%増やせると見込んでいる。
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