アイルランド下院は14日、新首相選出に向けた投票を実施し、57対50の賛成多数で与党・統一アイルランド党(フィナ・ゲール)のレオ・バラッカー党首(38)を首相に指名した。これにより、同国では最年少かつ同性愛を公表している初のリーダーが誕生した。アイリッシュ・タイムズなどが報じた。
ケニー前首相はバラッカー氏について、「近代的で多様で、包括的なアイルランドを体現する人物」とコメント。また、同氏が学生時代から政治に関心を持ち、順当に政治家の道を歩んできたことに言及し、「アイルランドでは能力のある人が才能を開花させ、夢を実現することができる」と話している。
バラッカー氏は、インド出身で医者の父親とアイルランド人で看護師の母親を持つ。2007年に24歳で下院選に出馬し、初当選を果たした。2011年には、運輸・観光・スポーツ相に就任。その後、2014年から保健相を、昨年からは社会保護相を歴任した。ケニー氏の辞任を受けて先に実施された党首選では、対抗馬のサイモン・コベニー住宅・計画・地域・地方自治相(44)を下した。
なお、ケニー氏は2011年の政権交代以降、2期連続で首相を務めていたが、警察の不祥事への対応のまずさなどをめぐり、党内で辞任圧力が高まり、5月に党首を辞任した。後任就任に伴い、首相職からも退いた。
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