ノルウェー政府は12日、イスラム教徒の女性が着用する「ブルカ」や「ニカブ」など顔全体を覆うベールについて、教育機関での着用を禁止する法案を提出した。施行されれば、北欧では初となる。BBC電子版などが伝えた。
これは、幼稚園から大学までの教育の場において、ブルカやバラクラバ(目出し帽)などで顔を覆うことを禁止するもの。ほぼ全ての政党が支持するとみられ、来春にも可決する見通しだ。なおヘッドスカーフや帽子は従来通り着用が可能。
イサクセン教育・研究相は、「顔全体を覆うベールは、良質な教育の要であるコミュニケーションを阻害する」と指摘。サンベルグ移民・統合相も、コミュニケーションは「基本的な価値観」と強調した。
ノルウェーでは既に一部の地方自治体でブルカなどの着用が禁止されているが、実際に使用しているイスラム教徒の女性は少なく、移民統合問題における重要性は低いとする専門家もいる。
欧州では他に、フランス、オランダ、ベルギー、ブルガリア、ドイツ南部バイエルン州で着用が禁止されているほか、オーストリアでは10月からブルカ禁止法が施行される。
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