40年以上にわたり分断状態が続く南北キプロスの再統合に向けた和平交渉が、6月28日からジュネーブで再開される見通しだ。キプロス共和国のアナスタシアディス大統領と北キプロス・トルコ共和国のアクンジュ大統領が先に米ニューヨークでグテレス国連事務総長と会談し、事態打開を図ることで一致した。国連のステファン・デュジャリック報道官の話として、ロイター通信などが伝えた。
両大統領の協議は5月、英国とトルコ、ギリシャが参加する会議の様式をめぐって意見が対立し、行き詰っていた。新たな交渉もやはりこれらの国々が加わり、欧州連合(EU)代表者もオブザーバーとして出席する予定だ。
キプロスは1960年に英国から独立。1974年にギリシャとの統合を望むギリシャ系勢力がクーデターを起こすと、トルコ系住民の多い北部はトルコ軍に占領され、1983年に独立を宣言した。しかし北キプロスはトルコ以外の国からは国家として承認されておらず、南部のキプロス共和国だけが国連やEUに加盟している。
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