ロシアで飲酒と喫煙が減少傾向にある。世界保健機関(WTO)の非感染性疾患の予防に関する欧州会議で、スクボルツォワ保健相が明らかにした。イタルタス通信が8日伝えた。
同相によると、2016年のロシア国民1人当たりのアルコール摂取量は、2012年と比べて13.5%ほど減少した。同国では毎年50万人がアルコールの過剰摂取で命を落としているとされるが、こうした中、政府は近年アルコールの規制に力を入れており、これが実を結んだ格好だ。
一方、ロシアの喫煙率は2016年に30.9%となり、反たばこ政策を導入した2009年の39.4%から、8.5ポイント低下。受動喫煙率についても、同期間に35%から21.9%に改善したほか、未成年者による喫煙は2014年から2015年にかけて、3分の1以下に減少したという。
たばこ政策をめぐっては、保健省は2013年に公共の場での喫煙やたばこ広告を禁止した。他にも、禁煙対象となる公共施設の拡大や、子供を乗せた車や横断歩道での喫煙禁止といった規制の導入を検討している。また、2015年以降に生まれた人へのたばこ販売を禁止する法案の策定を進めており、実現すれば一定の世代全てを対象とした世界初の販売規制となる。
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