ウクライナのポロシェンコ大統領は6日、同国のテレビ番組、映画およびラジオ放送におけるウクライナ語の使用割合を定める法案に署名したことを明らかにした。事実上、ロシア語の使用制限となる。イタルタス通信などが伝えた。
同法案では、テレビ番組およびラジオ番組におけるウクライナ語の使用割合が、午前7時から午後6時と午後6~10時までに放送される番組のうち、全国放送では最低でも75%、地方放送では60%に達するよう規定している。これに違反した場合、番組ライセンス料の5%にあたる罰金が科せられる。同法案は今秋に執行される。
ウクライナでは2014年にヤヌコビッチ前大統領が失脚して以降、ウクライナ語の使用を促進する言語政策がとられている。しかし、多くのウクライナ国民にとってはロシア語が母語となっているため、今回の法案可決でロシア語の使用が制限されれば、メディアにとっては多数の視聴者を失う痛手となりかねないうえ、国内の民族感情に亀裂が入ると懸念する声も上がっている。
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