オーストリアの主要政党は16日、中道政党の大連立の崩壊を受け、10月15日に前倒し総選挙を実施することで合意した。昨年12月の大統領選で僅差で敗れた極右・自由党(FPO)が政権入りする可能性も取り沙汰されている。ケルン首相の話として、ロイター通信などが伝えた。
大連立は当初、2018年秋に予定されていた次回総選挙まで政権を担当するはずだった。しかし一翼を担う保守系・国民党(OVP)が、ケルン首相率いる社会民主党(SPO)と経済回復に向けた改革で合意できず政権運営が停滞。こうした中、先にOVPの新党首に、かねて連立解消を訴えていた若手のクルツ前欧州・国際関係相(30)が就任したことで、事態打開の動きがにわかに加速した形だ。
クルツ党首の就任以降、OPVの支持率は過去数カ月の20%前後から35%に急上昇。1年余りにわたり30%台を維持していたFPOを抜いて首位に躍り出ている。
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