露連邦反独占庁(FAS)は12日、米インターネット検索エンジン大手グーグルが約4億3,800万ルーブル(770万ドル)の罰金を支払ったと発表した。FASは同社が自社のOS(基本ソフト)「アンドロイド」を搭載した端末のメーカーに検索・販売アプリ「グーグルプレイ」などの事前インストールを義務付けていたことが独占禁止法違反に当たるとして、4月に罰金を科していた。
罰金はグーグルとの和解に基づくもので、同社のロシアにおける2014年の携帯電話アプリ売上高の9%に相当する。和解内容には他に、グーグルが「アンドロイド」携帯端末で競合の検索エンジンやアプリの事前インストールを可能にすることや、自社の検索エンジンのデフォルト設定を強要せず、ユーザーが基本設定を他社の検索エンジンに自由に変更できるツールを提供することなどが含まれている。
FASは2015年2月、検索エンジンでロシア最大手のヤンデックス(Yandex)の苦情に基づきこの件の調査を開始。同年9月にグーグルの行為を違法とする見解を示した。同社はこれに異議を申し立てたが、モスクワ地区仲裁裁判所がFASの立場を支持したため、今年4月に罰金支払いを含む和解案で合意していた。
なおFASは昨年11月、グーグルの米本社とアイルランド子会社に命令順守違反でそれぞれ50万ルーブルの罰金も科したが、こちらの支払いはまだ行われていない。
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