トルコで25日夜より、昨年7月に発生したクーデター未遂に関与した疑いのある人物を取り押さえるため、一斉捜査が実施された。これにより、26日までに容疑者1,000人超の身柄が拘束されている。ロイター通信などが伝えた。
今回の一斉捜査は、政府がかねてクーデター首謀者とみなす米国亡命中の宗教指導者フェトフッラー・ギュレン氏の支持者を拘留するためのもの。更に2,200人が容疑者に指定されており、捜査が続いている。
トルコ政府がクーデター未遂事件以降、容疑者として4万人以上を逮捕したほか、12万人を公職から永久または一時的に追放している。こうした公務員は警察官や軍関係者、判事、官公庁職員、教師など多岐にわたる。
トルコでは16日、大統領権限を強化する改憲案の是非を巡る国民投票が実施され、賛成が51.4%と僅差で可決された。改憲案は、大統領に閣僚や高官の任命、大統領令の発布、非常事態宣言発動などの権限を与えるほか、任期の延長や大統領が政党のトップになることを認める内容。エルドアン大統領が率いる与党・公正発展党(AKP)は、相次ぐテロの主犯とされるイスラム過激派やクルド系武装組織などに対抗するためには強い大統領権限が必要だと主張していた。
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