チェコのゼマン大統領は6日、下院(定数200)の選挙を10月20~21日に行うと発表した。現政権は4年の任期を満了する格好だ。テレビ・バランドフ(Barrandov)が伝えた。
2013年に実施された前回選挙では、当時最大野党の社会民主党(CSSD)が第1党の座を確保。だが、獲得議席数が50議席にとどまったことから、中道右派の新党「ANO2011」およびキリスト教民主連合と共に3党連立政権を樹立した。
ただ、直近の世論調査では、バビシュ財務相率いるANOの支持率がソボトカ首相率いるCSSDを上回っており勢力が反転する可能性が高い。世論調査会社カンターTNSが3月に行った調査では、ANOの支持率が32%となり、CSSDの12.5%を大きく上回った。これに、ボヘミア・モラビア共産党(KSCM、11.5%)が続く。また、チェコ科学アカデミーが同時期に行った調査でも、ANOが21%で首位。CSSDは16.5%、KSCMは9%にとどまった。
ANOは、反汚職キャンペーンの推進やポピュリスト的なアプローチで支持を獲得。バビシュ財務相はかねて、ユーロ導入に対する否定的な見解を明らかにしている。これに対し、CSSDは北大西洋条約機構(NATO)や欧州連合(EU)と足並みをそろえる方針を強調している。
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