スウェーデンで、ドライバーの9割が電気自動車(EV)の購入を検討している――。こうした傾向が、国内の電力料金比較サイト「Elskling.se」が実施した調査で明らかになった。ザ・ローカルが4日伝えた。
同サイトはスウェーデン在住の消費者7,760人を対象に調査を実施。この結果、10人中9人がEVの購入を検討すると回答した。ただ、現時点でEVを所有している家庭の割合はわずか1%にとどまっている。
スウェーデンのEV専門誌「Elbilen」の編集者は、実際のEV購入が進んでいない現状について、現在国内で入手できるEVの価格が30万クローナ(3万3,400ドル)超であることに言及。「高額のEVを購入するに当たっては、EVが従来車両とほぼ同様の性能や利便性を提供できることが必須」と分析している。具体的には、十分な走行距離やトレーラーのけん引が可能な馬力を実現すること、ステーションワゴンなどさまざまな車種をそろえることを挙げた。また、バッテリーの蓄電容量の拡大や充電インフラの整備も不可欠としている。
スウェーデン政府は先に公表した気候変動対策法案の中で、2045年までに温暖化ガスの排出量を差し引きゼロとする目標を打ち出した。国内の温暖化ガス排出量の約3割を占める運輸部門については、排出量を2010年の水準から2030年までに70%減らす方針。これに向け、EVの充電インフラ開発や鉄道網の改良、航空機の利用削減に取り組むとしている。[環境ニュース]
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