ロシア第2の都市サンクトペテルブルクの地下鉄で発生した爆破事件で、キルギスの治安当局は容疑者がキルギス出身でロシア国籍を取得した男だとの見方を示した。病院に運ばれた被害者3人の死亡が確認されるなどし、死者数は14人となった。イタルタス通信などが4日伝えた。
キルギス当局は、実行犯がキルギス南西部オシ(Osh)で生まれたアクバルジョン・ジャリロフ容疑者とみている。インターファクス通信は、男はイスラム過激派とのつながりがあり、事件は自爆テロだったと報じた。ただ、ロシアのペスコフ大統領報道官はこれについてコメントを控えている。現時点で犯行声明は出ていない。
爆発は3日午後2時半ごろ(現地時間)、サンクトペテルブルク地下鉄2号線の工科大学駅とセンナヤ広場駅の間を走っていた車内で発生。負傷者は49人に達した。
ロシア当局によると、地下鉄1、3号線とロシア鉄道(RZD)が乗り入れる蜂起広場駅で2個目の爆発物が発見された。爆発物は消火器を模しており、1個目の3倍以上の大きさで、内部には鋭利な物体が詰められていた。
サンクトペテルブルクはプーチン大統領の出身地で、事件当日は公務で現地に滞在していた。同大統領は3日夜に事件現場を訪れ、犠牲者に花を手向けた。サンクトペテルブルク市は事件後、3日間の服喪を宣言している。
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