ロシア第2の都市サンクトペテルブルクの地下鉄で3日午後2時半ごろ(現地時間)、爆発があり、少なくとも10人が死亡した。負傷者は約40人に上るとみられる。プーチン大統領は、テロ攻撃も含めた全ての可能性を視野に当局が捜査を進めているとの声明を出した。イタルタス通信などが伝えた。
爆発は、サンクトペテルブルク地下鉄2号線の工科大学駅とセンナヤ広場駅の間を走っていた車内で発生。ソーシャルメディア上には、車両のドアが吹き飛ばされた様子や現場に倒れた人々の画像が投稿された。爆発物の詳細は特定されていない。
サンクトペテルブルク地下鉄は事件後、運行を全面停止。負傷者を運ぶヘリコプターの着陸場所を確保するため周辺の道路も封鎖されたほか、主要空港であるプルコボ空港も閉鎖された。
プーチン大統領はこの日、フォーラムへの出席やベラルーシのルカシェンコ大統領との会談のため、サンクトペテルブルクに滞在していた。プーチン大統領は事件後に現地を離れた。
サンクトペテルブルク地下鉄の1日当たりの利用者数は200万人超。これまでテロ攻撃などの標的にされたことはなかった。なお、モスクワ地下鉄では2010年に自爆攻撃があり38人が亡くなったほか、モスクワ―サンクトペテルブルク間の高速列車でも2009年に爆弾が爆発し、27人が死亡、130人が負傷した。いずれの事件もイスラム過激派組織が犯行声明を出している。
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