オランダ高等教育国際協力機構(Nuffic)は、2016/17年度にオランダの大学に在籍した外国人学生の数が11万2,000人超となり、過去最高を記録したと発表した。同機構によると、英語での授業が多いことに加え、他国に比べて教育費が安く、教育の質も良いことが人気の理由だという。
国別では、ドイツが2万2,000人と最多。これに中国の4,300人、イタリアの3,300人が続いた。近年では、インドやインドネシア、韓国など欧州連合(EU)加盟国以外からの留学生が増え、その大半が修士課程に集中しているという。学科別では、アートまたはデザイン系が31.8%に上る。
同機構は、多くの外国人学生がオランダ経済に貢献していると指摘。オランダの政府系シンクタンク、経済政策分析局(CPB)によると、外国人学生による経済効果として、2012年には約4億5,000万ユーロの国庫収入がもたらされた。また、オランダの知識経済への頭脳流入を金額に換算すると年間約15億7,000万ユーロ相当に上るという。
こうした留学生の増加によるプラス効果を歓迎する見方がある一方で、国際学生組織(ISO)は、大学側にとって貴重な収入源となる留学生を呼び込もうと、カリキュラムが外国人学生向けになる恐れがあるなどマイナス面も指摘している。
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