首都モスクワなどロシア国内の約90カ所で26日、大規模な反政府デモが行われ、反政府勢力の指導者アレクセイ・ナバリヌイ氏をはじめデモに参加した数百人が逮捕された。複数のメディアが伝えた。
ナバリヌイ氏はかねて、プーチン政権関係者の汚職を強く批判している。3月上旬にはメドベージェフ首相が慈善団体などを通じて賄賂を受け取り、10億ドル以上の隠し財産を所有しているとする告発動画をインターネット上で公開。今回のデモを呼び掛けた。ナバリヌイ氏によると、デモの計画は99カ所で申請したが、うち72カ所で当局の認可が得られなかった。また、国営メディアは今回のデモについて、ほとんど扱わなかった。
当局は、モスクワ・プーシキン広場の抗議集会には7,000~8,000人が参加し、モスクワだけで500人を逮捕したと発表した。ただ人権団体OVDインフォによると、拘束者は少なくとも933人に上ったという。また、インターファクス通信によると、サンクトペテルブルクでは約4,000人がデモに参加し、130人が拘束された。
ナバリヌイ氏は2018年の大統領選挙への出馬を表明していたが、2月に横領罪で有罪となり、立候補が阻止された。同氏は、有罪判決は政治的なものとしている。
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