英政府は21日夜、中東・北アフリカの6カ国を出発する英国便で大型電子機器の機内持ち込みを禁止した。テロ対策の一環で、国内外の航空会社14社が影響を受ける。米国もこの日、同地域の8カ国と9社を対象に同様の規制を設けた。
対象となるのはトルコ、レバノン、ヨルダン、エジプト、チュニジア、サウジアラビアの6カ国からの英国便。持ち込みが禁止されたのは縦16センチ、横9.3センチ、幅1.5センチ超の電子機器で、ノート型パソコンやタブレット端末、電子書籍リーダーなどが含まれる。BBC電子版によると、6カ国の航空会社8社に加え、ブリティッシュ・エアウェイズ(BA)、イージージェット、ジェット2、モナーク航空、旅行大手トーマス・クックの航空事業、独TUI傘下の英トムソン航空の英6社が影響を受ける。政府は、25日午前0時1分までに準備を終えるよう航空会社に通達している。
英政府は、禁止令が具体的な脅威に基づくものかどうかを明らかにしていない。一方、米政府は数週間前に得たテロ情報を受けて禁止令を策定したと説明。2016年2月にソマリアの首都モガディシュを出発した旅客機でノート型パソコンに仕込まれた爆弾が爆発する事件があったことから、同様の手口を警戒しているという。
英国のテロ警戒レベルは過去2年以上にわたって、5段階で上から2番目の「シビア(深刻)」に設定されている。
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