ハンガリー議会(一院制、定数199)は、アーデル・ヤーノシュ大統領(57)の再任を承認した。2期目は5月10日からで任期は5年間。アーデル氏はオルバン首相率いるハンガリー市民連盟(FIDESZ)に所属し、1年後に総選挙を控える同首相にとっては、政権維持への足固めとなった格好だ。
アーデル氏は第2回投票で賛成131票を獲得し、野党候補者の39票に大きく差を付けた。第1回投票で3分の2の票を得ることができず、決選投票にもつれ込んだものの、第2回投票は単純に得票数の多い候補者が勝つため、アーデル氏の再任は確実視されていた。
アーデル氏は議会議長や欧州議会議員を務めた後、2012年5月に大統領に就任。オルバン首相の信頼も篤い。ハンガリーの大統領の役割は儀礼的なものが多い。
ハンガリーでは2018年4月に総選挙が予定されている。ハンガリー社会党(MSZP)や、欧州連合(EU)懐疑主義や移民排斥などを掲げる極右政党「より良いハンガリーのための運動(ヨッビク)」が政権交代を狙うものの、現時点ではFIDESZが優位に立っている。
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