パリ西郊のトワリー(Thoiry)動物園で7日朝、飼育されているシロサイが檻の中で射殺されているのが見つかった。角が持ち去られており、密猟者による犯行とみられている。
死んでいたのは4歳のシロサイで、頭部に3発の銃弾を受け、2本ある角のうち1本がチェーンソーで切られていた。2本目にも切断しようとした痕跡があった。
サイの角は、ベトナムや中国などの闇市場で1キロあたり4万ポンド前後という高値で取り引きされており、毎月約100頭の野生のサイが密猟の餌食になっているという。過去には、博物館で展示されていた角が盗まれた事例もあるが、動物園内で密猟が行われたのは欧州では前代未聞。欧州の動物園では計250頭が飼育されている。
シロサイは1800年代後半には絶滅の危機にあったが、保護活動により現在は約2万頭まで増えた。動物保護団体は、近年、動物園を狙った密猟事件が増えており、保護活動に加えて動物園の警備の重要性も増していると指摘している。[環境ニュース]
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