マケドニアのイワノフ大統領は、最大野党・社会民主同盟連合(SDSM)とアルバニア系の民主統合連合(DUI)との連立政権の承認を拒否した。BBC(電子版)が1日伝えた。
同大統領は承認拒否の理由として、「マケドニアの主権を脅かす人物は信任できない」と説明している。DUIはアルバニア語を第2公用語とする法案を提起しており、SDSMは連立実現に向け同法案を支持することに応じていた。国民の間ではこの法案に対する反発も根強く、数千人が抗議デモを展開している。
マケドニアではアルバニア系住民が人口の約4分の1を占め、2001年にはアルバニア系の蜂起により内戦寸前の状態に陥った経緯がある。
同国では昨年12月に議会(一院制、定数123)選挙が行われ、グルエフスキ前首相が率いる中道右派の与党・マケドニア民主党連合(VMRO―DPMNE)が僅差でSDSMに勝利。第1党を死守したものの、過半数を獲得できなかった。イワノフ大統領はグルエフスキ氏を首相に指名し、当初はVMRO―DPMNEとDUIの間で連立協議が行われたが、交渉が決裂していた。
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