トルコ政府は22日、女性兵士が頭髪を覆うスカーフ(ヒジャブ)を着用することを認めると発表した。制帽の下に、制服と同じ色で無地のものに限り着けることができる。国防省の発表を元に、BBC電子版などが伝えた。
トルコでは1980年以降、政教分離政策の一環でイスラム教徒の女性が公共の場でヒジャブを着用することを禁止してきた。しかし、与党・公正発展党(AKP)は段階的にこれを解除。2013年には大学生と官公庁職員、2014年には中高生に着用を許可したほか、昨年8月には対象を警察官に拡大した。軍隊はスカーフ着用が認められていない唯一の政府機関で、政教分離の牙城とされてきた。
トルコではイスラム教徒が国民の大部分を占めており、エルドアン大統領は「着用禁止は反自由主義的な過去の遺物」と断じてきた。一方、政教分離を支持する層からは、同大統領の強権化の一環との批判も出ている。
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