法人向け宅配サービスを手掛ける独DPDは、食品配達サービス「DPDフード」を新設したと発表した。独食材宅配会社ハローフレッシュ(HelloFresh)と提携し、夏にもサービスを開始する。年後半には提携先企業を拡大してサービスを拡充する計画だ。
ハローフレッシュは週当たり3~5食を契約者に宅配する。契約者は食事内容を低カロリー食や時短料理など4種類のカテゴリーから選択し、2~4人用の食材をレシピと共に受け取る。DPDは宅配日の前日に、ハローフレッシュから、冷蔵ボックスに入れた生鮮食材を引き受け、指定日時に合わせて宅配する。
DPDは宅配日の朝、顧客に宅配時間を携帯電話のテキストメッセージ(SMS)か電子メールで通知。顧客は追跡機能を使って、配達状況をリアルタイムで確認することができる。顧客が不在の場合は再配達を行うが、規定時間内の配達が不可能となった場合は、生鮮度などを確認した上で、慈善団体などに適宜寄付をする。
市場調査会社GfKによると、食品は家計消費の48.5%を占めている。うち、オンライン販売が占める割合は1%に過ぎないものの、市場規模は2014年の11億ユーロから、2025年には70億ユーロへの拡大が見込まれているほか、同期間に「食品・医薬品」がオンライン販売全体に占める割合は8%から16%に倍増する見通し。また、ドイツのIT産業の業界団体である情報通信・ニューメディア産業連合会(BITKOM)によると、ドイツのオンライン販売利用者の29%が食品を注文した経験があるという。
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