ドイツとフランスは8日、両国国境をまたぐ道路を自動運転車の試験走行ルートに設定することで合意した。3月末までに最初の試験が行われる予定。ドイツのドブリント運輸相とフランスのビダリス運輸担当相がベルリンでの会談後に発表した。
試験走行ルートは、独南西部ザールラント州メルツィヒ(Merzig)と仏北東部メス(Metz)の間の約70キロメートル。自動車各社はここで、第4世代(4G)移動通信規格「ロング・ターム・エボリューション(LTE)」および第5世代(5G)移動通信技術を利用した車車間・路車間通信や、自動運転による追い越し・車線変更・ブレーキ操作、交通警告サービス、欧州統一の車両緊急通報システム「eCall(イーコール)」の国境を越えた運用試験を行うことができる。
独運輸省はこのプロジェクトに1億ユーロを拠出する。ドブリント氏は「自動車メーカー各社は、国境で車線や制限速度が変わる際などのシステムの接続性を試すことができる」と説明。「自動車生産量で欧州最大の独仏が協力することにより、自動運転技術の世界標準を設定したい」と話している。
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