オーストリア政府は1月30日、イスラム教徒の女性が着用する顔全体を覆うベール「ブルカ」などについて、公共の場で着用を禁止する方針を示した。支持率を伸ばす極右の自由党(FPO)に対抗するための政策とみられる。BBC電子版などが1月31日伝えた。
政府は新政策について、「開かれた社会の実現にはオープンなコミュニケーションが必要」とし、顔全体を覆うベールの着用はこれに反するものだと説明。着用禁止場所には裁判所や学校などが含まれる。政府は警察や裁判官、検察官などの政府職員に対して、宗教を象徴するスカーフなどの着用を全面的に禁じることなども検討しているという。
ブルカをめぐっては欧州各国で禁止や規制強化の動きが出ている。オランダでは昨年12月、一部の公共スペースで着用を禁止する法案が可決。ドイツのメルケル首相も、同様の方針を示している。
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