ブルガリアのラデフ新大統領は24日、3月26日に議会選挙(一院制、定数240)を行うと発表した。議会は1月27日に解散する予定。前倒し総選挙の実施は2013年5月以来3度目となる。ロイター通信などが伝えた。
中道右派の与党「欧州発展のためのブルガリア市民(GERB)」は昨年11月、大統領選で親露派の野党・社会党に敗北。GERBを率いるボリソフ首相が引責辞任し、その後の連立協議に失敗したため早期総選挙の公算が高まっていた。社会党が推すラデフ氏は22日に大統領に就任。日程を正式に決定した格好だ。
ラデフ大統領は併せて、暫定首相にオグニャン・ゲルジコフ氏を指名した。ゲルジコフ氏は2001~2005年の中道右派政権時に国民議会議長を務めた経験がある。現在は法学部の教授と仲裁裁判所の長官を兼任している。また、関係者によると、暫定財務相には過去5つの政権で副財務相を務めてきたキリル・アナニエフ氏が登用される見込みという。アナリストは今回の人選から、ラデフ大統領はこれまでの政策の継続と均衡を保つことに重点を置いたとみている。
前ボリソフ政権は緊縮財政を進めると同時に経済成長を実現。また、失業率を過去8年で最低水準まで低下させることに成功した。ただ、汚職を食い止めることに失敗し、国民からの支持を失った。
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