オスロ市は、17日から数日間にわたり市内でのディーゼル車の通行を一時禁止すると発表した。大気汚染が深刻化しているためで、違反すると1,500ノルウェークローネ(190ドル)の罰金が科される。
ディーゼル車の通行が禁止されるのは、午前6時から午後10時まで。ただし、緊急車両や欧州連合(EU)の排ガス基準「ユーロ6」に準拠した重量7,500キロ以上のトラック、タクシー、商用車、身体障害者用の車両などは、通行禁止の対象外となる。また、市内を通過する高速道路ではディーゼル車の通行が認められる。
AFP通信によると、通行禁止措置が解除されるのは、大気汚染レベルの低下が予想されている19日以降になる見通し。オスロ市議会は2016年2月にディーゼル車の一時通行禁止措置の導入を承認していたが、実施されるのは今回が初めてとなる。
ディーゼル車はガソリン車と比べて温室効果ガスである二酸化炭素(CO2)の排出量は少ないが、大気汚染物質である二酸化窒素(NO2)の排出量が多い。ノルウェー政府は2006年、ディーゼル車の方が環境に良いとして減税などの販売促進策を取った経緯があるだけに、ディーゼル車オーナーからは怒りや戸惑いの声が上がっている。
大気汚染の悪化を背景に、世界各地の大都市ではディーゼル車の通行を禁止する動きが高まっている。2016年12月には、パリ、マドリード、アテネ、メキシコ市の4都市が2025年までにディーゼル車を市内から締め出すと宣言している。[環境ニュース]
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