トルコの最大都市イスタンブールのナイトクラブ「レイナ(Reina)」で1日発生した銃撃事件をめぐり、イスラム過激派組織「イスラム国(IS)」が2日、犯行声明を出した。同事件をめぐっては少なくとも39人が死亡、69人が負傷した。現地メディアは当局筋の話として、逃走中の犯人はウズベキスタンかキルギス出身の可能性があると伝えている。BBC電子版などが報じた。
ボスポラス海峡に面した「レイナ」は高級ナイトクラブで、歌手やスポーツ選手らも訪れることで知られ、外国人からの人気も高い。事件が発生した午前1時30分ごろ(現地時間)、現場は新年を祝う600人超の客でにぎわっていた。犠牲者のうち少なくとも25人は外国人で、フランス系チュニジア人やトルコ系ベルギー人のほか、ロシア、イスラエル、レバノン、モロッコ、サウジアラビア、インド国籍者らが含まれる。
犯人は単独とみられ、まずナイトクラブの入口付近で警備員と旅行代理店職員を射殺し、計約7分間にわたって最大180発を乱射。逃走前には上着を脱ぎ、侵入時と異なる服装で外に出たとの目撃情報が上がっている。
ISは、昨年トルコで起きた一連のテロ事件のうち少なくとも2件について関与したとされている。IS系メディアは昨年末、信奉者に対して、新年休暇中に欧州でテロ攻撃を行うよう訴え、「花火の代わりに自爆ベルトと自爆装置を、彼らの歌や拍手を泣き声と嘆きに変えよ」と呼び掛けていた。
トルコは昨年2月以降、連続テロに見舞われており、イスタンブールも警官1万7,000人を配置する特別警戒態勢に入っていた。
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