米検索エンジン大手グーグルの親会社アルファベットは、「ダッチ・サンドウィッチ」と呼ばれる節税対策などを駆使し、昨年は149億ユーロの利益をタックスヘイブン(租税回避地)の英領バミューダ諸島に迂回(うかい)させて36億ドル分を節税したもようだ。同社がオランダ商工会議所に提出した書類を元にブルームバーグなどが22日に伝えた。
グーグルは米国外の広告収入の大半をアイルランドの子会社に集め、これをオランダのペーパーカンパニーに移転。同様にシンガポール子会社から移した利益と合わせて、米国外の知的財産権を管理するアイルランドの持ち株会社に移している。この持ち株会社はバミューダ諸島に登記されているため、法人税が無税となっている。
こうしてグーグルが昨年に迂回させた利益は、前年に比べて40%拡大。これにより米国外で課せられる法人税の実効税率を昨年は6.4%に抑えていた。これに対してグーグルは、「営業している各国の税法を順守している」と説明している。
アイルランド政府は昨年、こうした租税対策を認めないことを決めたが、既に利用している企業については2020年末まで引き続き容認することにしている。
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