大統領選を来春に控えるフランスで、マクロン前経済・産業・デジタル相(39)が安定した人気を見せている。直近の支持率は35%と、2位のジュぺ元首相を2ポイント上回り、初めて首位に躍り出た。大統領選選への出馬を決めているマクロン氏だが、市場では中道右派候補のフィヨン元首相と極右政党・国民戦線のルペン党首の優勢が伝えられている。週刊誌レクスプレスなどが仏世論調査会社オドクサ(Odoxa)に委託した調査を元に、ロイター通信が20日伝えた。
有力政治家25人の支持率を尋ねた調査は、12月14~15日に995人を対象に行われた。マクロン氏の支持率は1カ月前から変化がなかったが、ジュぺ氏は33%と前回から4ポイント低下。3位のフィヨン元首相は6ポイント落とし、31%だった。半面、ルペン氏は27%と1ポイント伸ばしている。
大統領選本選をめぐる各種世論調査では、フィヨン氏とルペン氏の一騎打ちが有力視されており、最終的にはフィヨン氏が3分の2を得票し勝利するとみられている。
なお次期大統領を目指し首相を辞任したバルス氏は、中道左派の予備選の候補者としては支持率が37%と最も高い。同氏の対抗馬とみられるモントブール元産業再生相は29%。ただいずれの候補が勝っても、本選で左派が優勢になることはないと考える人は73%に上り、さらに67%は政治の主要勢力から消えるとさえ予想している。
フランスの大統領選では、第1回投票で過半数を獲得する候補者がいなかった場合、上位2人の決選投票が行われる。第1回投票は来年4月23日、決選投票は5月7日に実施される予定。
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