欧州一般裁判所は15日、食品で世界最大手のネスレ(スイス)のチョコレート製品「キットカット」について、欧州連合知的財産庁(EUIPO)が2006年に認めた形状の商標登録を無効とする判断を下した。
4本のチョコレートバーが連なった「キットカット」の4フィンガー版の形状をめぐっては、競合の英製菓・飲料大手キャドバリー・シュウェップスが2007年に商標登録の取り消しを申請。EUIPOはこの形状がキットカット特有のものとして認知されているとの見解に基づき、同社の要請を却下していた。
しかし後にキャドバリーの親会社となった米食品大手モンデリーズ(Mondelez)・インターナショナル(旧クラフト・フーズ)がEUIPOの判断を不服として欧州司法裁に提訴。同裁は今回、4フィンガーの形状が当時の全EU加盟国でキットカットのものと幅広く認識されていたとは言えないとして、EUIPOによる商標登録の決定を「法解釈の誤り」と断じている。[EU規制]
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