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イタリア両院、ジェンティローニ新内閣を信任

イタリア元老院(上院、定数315)は14日夜、ジェンティローニ新内閣を169対99の賛成多数で信任した。前日には代議院(下院、定数630)も圧倒的多数で承認しており、これで新政権は正式に始動する。欧州連合(EU)懐疑派の新興政党「五つ星運動」などは、先の国民投票で改憲案が否決され引責辞任したレンツィ前首相の内閣から顔ぶれがほぼ変わらない「傀儡(かいらい)」だとして投票をボイコット。総選挙の前倒し実施を求めている。

新内閣では、ジェンティローニ氏の首相就任に伴い空席となった外相に、民主党と連立を組む「新中道右派」の党首、アルファノ内相が就いた。この後任には内閣府のミンニティ次官が選ばれている。また、貧困層が比較的多い南部の経済開発を担当する省庁も新設された。

ジェンティローニ首相は、短期的な優先政策課題として、国内行の支援や地震で被災した中部の復興などを挙げる。また長期的には特に南部の失業率の引き下げを目指すとしている。

ザ・ローカルによると、首相率いる与党・民主党と「五つ星運動」の支持率は、それぞれ約30%で拮抗(きっこう)している。同首相は、2018年2月までの任期を全うする考えを示しているが、民主党の一部議員は政権が長引くほど「五つ星運動」が勢いを得ると悲観している。一方、レンツィ前首相は同党を窮地から救うため「民主党を信じる有権者に負う責任を自覚しており、全てから身を引くことはない」と首相返り咲きの可能性を示唆している。

物腰が柔らかいことで、前任者と対照的と評されるジェンティローニ氏は、15日の欧州連合(EU)首脳会議(サミット)への初出席を前に、難民受け入れが主要な議題となると述べた。


関連国・地域: EUイタリア
関連業種: 金融マクロ・統計・その他経済政治社会・事件

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