ノルウェーで米電気自動車(EV)大手テスラ(Tesla)モーターズのセダン「モデルS PD85」のオーナー126人が、加速性能に問題があるとして同社を提訴していた問題で、法廷外での和解が成立したもようだ。オスロ地方裁判所の発表を元に、ロイター通信などが12日伝えた。
オーナーらは、同モデルの最高出力が469馬力にとどまり、販売時に約束された700馬力を大幅に下回るとして、同社を訴えていた。裁判はこの日に開始される予定だったが、オーナー側弁護士とテスラは同裁判所に連名で書簡を送付し、和解が成立したため訴えを取り下げる意向を伝えた。
和解の内容は明らかにされていないが、現地経済紙ダゲンス・ナリングスリフは先に、テスラがオーナー1人当たり6万5,000ノルウェークローネ(7,700ドル)を支払うことで合意したと伝えている。これは、原告側が求めていた補償金の半額に当たる。オーナーは補償金の代わりに、上位モデルとの無料交換を選ぶこともできるという。
「モデルS PD85」はノルウェーではもう販売されていないが、同等モデルは車両本体価格9万5,000~13万5,000ドルで販売されている。政府が手厚い税制優遇などでEV普及を促進するノルウェーは、テスラにとって米国に次ぐ第2の市場。ただ、ハイブリッド車(HV)との競合激化を背景に、今年1~11月の同国での販売台数は2,800台と、前年同期比24%落ち込んでいる。[環境ニュース]
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