チェコ下院(定数200)は9日、レストランやバーなど飲食店での喫煙を全面的に禁止する法案を118対23の賛成多数で可決した。上院と大統領の承認を経て、2017年5月31日に施行される見通し。ロイター通信などが伝えた。
同法案は保健省が3年ほど前に提案。今回の法案では劇場や屋内スポーツ施設なども全面禁煙となる。ただ、電子たばこは対象外となっている。また、法案成立に向け、レストランのドリンクメニューにアルコール飲料よりも安価なノンアルコール飲料を加えることを義務付ける条項は外された。
欧州連合(EU)ではこれまでに、加盟28カ国のうち17カ国がこれに類似する禁煙法を導入している。チェコでは2010年、2度目の禁煙法が制定され、レストランやバーは喫煙の可否を示すステッカーを入口に張ることや、喫煙が可能な場合も分煙措置を導入することが義務付けられたが、それまでの法律と大きく変わらないと批判を浴びていた。
チェコの喫煙率は28%とEU平均の24%をやや上回り、喫煙者の4割を15~24歳の若者が占めるとされる。喫煙に起因する死亡件数は年間1万8,000件に上る。
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