オランド仏大統領は6日、前日に次期大統領選への出馬を表明し辞任したバルス首相の後任に、カズヌーブ内相(53)を指名した。来年6月の総選挙まで社会党政権を率いる。AFP通信などが伝えた。
カズヌーブ氏は、北西部ノルマンディー地域権の市長などを経て1997年に国政入り。これまでに欧州問題担当相や予算担当相を歴任してきた。バルス政権下では、国内のテロ対策と治安維持に注力してきたほか、仏北部カレーの仮設難民キャンプ(通称「ジャングル」)の解体にも貢献した。内相の後任には、社会党のルルー議員が決まっている。
社会党は来年1月、連立相手の緑の党と共に中道左派の大統領選候補者を決める予備選を実施する予定で、バルス氏とモントブール元経済・生産再建・デジタル相など数人が立候補する見込み。支持率低下に悩んでいたオランド大統領は先に、現職大統領としては異例の再選断念を発表している。
一方、中道右派陣営は11月の予備選で、フィヨン元首相(62)を大統領選候補者に選出。極右政党・国民戦線のマリーヌ・ルペン党首と無所属での出馬を表明しているマクロン前経済相を含め、大統領選に向けて役者がそろってきた格好だ。
フランスの大統領選では、第1回投票で過半数を獲得する候補者がいなかった場合、上位2人の決選投票が行われる。第1回投票は来年4月23日、決選投票は5月7日に実施される予定。
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