ベルギーとオランダの両政府は、両国を流れるマース川沿いの一部領土を交換することで合意した。自由に行き来できなかった無人の飛び地問題に決着をつけた形だ。
対象となるのは、オランダ南東部リンブルフ州のアイスデン(Eijsden)とベルギー東部リエージュ州ビゼ(Wezet)に挟まれた一帯。両国の境界となっていたマース川の船舶の航行を円滑にするため、1961年に湾曲していた川を直線状に伸ばす工事が行われた結果、それぞれの領土の一部が川の反対側に移る格好となっていた。こうした飛び地は本国の治安当局の管轄であるため、地元警察が自由に立ち入ることができず、半ば無法地帯化していた。
今回、ベルギーが約14万平方メートルの土地を手放す代わりに、オランダから約3万平方メートルの土地を譲り受けることで双方の不便を解消。合意文書の署名式にはベルギーのレインデルス副首相兼外務・欧州問題・ブリュッセル・連邦文化機関相とオランダのクーンデルス外相のほか、両国の王室メンバーが出席した。
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