国際金融街を擁するロンドンのシティー区は、区内で最高層となる73階建てビルの建設に青信号を出した。英国の欧州連合(EU)離脱決定による先行き不透明感から、オフィスビルの新規建設ペースが減速するロンドンにとり朗報といえそうだ。ロイター通信などが伝えた。
建設予定の「アンダーシャフト(Undershaft)1番地」の通称は、格子を意味する「ザ・トレリス(Trellis)」。高さは304.94メートルで、同じくシティーを飾る「122リーデンホールストリート」(通称チーズグレーター、225メートル)や、「セントメリー・アクス30番地」(通称ガーキン、180メートル)を上回る。西欧ではテムズ川を挟んで対岸に位置する「ザ・シャード」の310メートルに次ぎ、2番目の高さとなる。オフィススペースは約1万人が入居可能で、最上階には展望台やレストランが設けられる。建設はシンガポールのデペロッパー、アロランド(Aroland)・ホールディングスが請け負う。
大手会計事務所デロイトによると、ロンドンの4~9月の新規オフィス着工件数は、前年同期比42%減少している。
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