仏高級ブランド大手ケリング(Kering、 旧PPR)傘下の「ステラ・マッカートニー」が10日、初のメンズウエア・コレクションを発表した。翌日から公式ウェブサイトで予約を受け付けている。店頭販売は来年1月からとなる見通し。ファッション誌ヴォーグなどが伝えた。
デビューの舞台となったのは、父親のポールがビートルズのレコーディングを行ったことで有名な、ロンドン北西部のアビー・ロード・スタジオ。ストライプ地のパジャマ風シャツや引きひも付きのロングパンツ、スーツなどが、ウィメンズの2017年春コレクションと共にお披露目された。
自身も待望していたメンズウエアの立ち上げ実現に際して、ステラは、夫や父親、男友達など人生で出会った男性からインスピレーションを受けたとコメント。高級紳士服店が軒を連ねるサビルロウの店舗で修行した経験を持つステラのメンズウエアには「テーラーメイド」の価値が刷り込まれているという。
ステラは1995年、アレキサンダー・マックイーンなど多くの著名デザイナーを輩出したロンドン芸術大学のカレッジ、セントラル・セントマーチンズを卒業。1997年にはスイスの高級ブランド大手リシュモン傘下の「クロエ」のクリエーティブ・ディレクターに抜てきされた。その後、ケリングのラグジュアリー部門との合弁事業として、自身の名前を冠したファッションハウスを設立し、2001年にパリで初のコレクションを発表した。
「ステラ・マッカートニー」は世界で直営店を51店舗抱えるほか、77カ国超の小売店600店以上に商品が卸されている。2004年には独スポーツ用品大手アディダスと長期提携契約を結び、2012年と2016年の夏季オリンピックでは英国代表チームのクリエーティブ・ディレクターとして、オリンピックとパラリンピックの全競技用ウエアをデザインした。
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