キルギスで新連立政権が樹立＝首相が続投

アタムバエフ大統領率いる与党・キルギス社会民主党は３日、新たな連立政権を樹立した。同党のソーロンバイ・ジェーンベコフ首相が続投する。キルギス議会（一院制、定数120）が発表した。

キルギスでは昨年11月にキルギス社会民主党を中心とした４党連立内閣が発足。しかし10月、同党が提出した憲法改正案に連立相手のアタ・メケン党が反対したことをきっかけに、内閣が総辞職していた。新たな連立内閣は、議会で38議席を占めるキルギス社会民主党と旧連立相手のキルギスタン党に、新たにビルボル（Bir Bol）党を加えた３党によって結成された。３党の議席数は計68議席と過半数に達している。

議会はこの前日、キルギス社会民主党が提案した憲法改正案の是非をめぐる国民投票を12月11日に実施する計画を承認した。この憲法改正案は、首相の権限を拡大する内容。アタムバエフ大統領は来年末に任期を迎えた後、首相に就任する可能性もあるとみられている。ただ、同大統領はこれを否定している。

近隣の旧ソ連諸国ではアゼルバイジャンとタジキスタンで今年、現政権の権限強化に向けた憲法改正が国民投票で支持されている。また、トルクメニスタンは９月、国民投票を経ずに現職大統領の地位強化に向けた憲法改正を行った。