インターネット技術の国際会議「ウェブ・サミット」が11月7~10日、リスボンで開催される。昨年までは毎年、アイルランドのダブリンで開催されていたが、今年からは会場をポルトガルに移す。
同会議はIT(情報技術)関連のイベントとしては欧州最大。今年は1万5,000社が参加し、4日間で5万人の来場が見込まれる。スピーカーには同国のコスタ首相やバローゾ前欧州委員長、日産自動車のゴーン最高経営責任者(CEO)など多彩な顔ぶれが並ぶ。
ポルトガルは他の西欧諸国に比べて物価が安く、IT業界のスタートアップ企業にとって魅力的な立地となっている。リスボンの平均賃金はベルリンの3分の1程度。同国の昨年の労働コストは推定で1時間当たり13.2ユーロと、ドイツ(32.2ユーロ)の4割程度に抑えられているほか、欧州連合(EU)加盟国平均(25ユーロ)も大きく下回る。
市内中心部のオフィスの賃料は2014年で1平方メートル当たり18.5ユーロとベルリンの22ユーロとそれほど変わらないが、スタートアップ企業は郊外にオフィスを構える傾向があり、この場合、家賃は大幅に安くなるという。こうした状況も手伝い、ポルトガルの企業登録件数は2012年の2万9,216件から昨年は3万5,555件に急増している。[労務][日本企業の動向]
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