ユーロ圏離脱の可能性が最も高いのはイタリア――。独調査会社センティックスの最新調査で、市場のこうした見方が明らかになった。向こう1年にユーロ圏を離脱する確率は9.9%と、ギリシャの8.5%を上回り、2012年6月の調査開始以降で初めてギリシャを抜いて首位に立った。
センティックスは毎月、個人投資家や機関投資家を対象に、ユーロ圏分裂に関する調査を実施。その中で、離脱の可能性が高いと思う国を最大3カ国まで挙げるよう依頼している。最新の調査は10月26~28日に1,039人を対象に行われた。
センティックスはイタリアが首位となった理由として、国内銀行の財務状態の危うさや、12月4日に予定される憲法改正の是非を問う国民投票の結果への懸念、長年の経済不振を挙げている。ただ、ギリシャは2012年に70%台を記録しており、これに比べると大幅に低い水準となっている。
ユーロ圏離脱の確率がイタリアとギリシャに次いで高かったのはポルトガルで、3.5%。これにフィンランド(2.9%)とフランス(1.8%)が続いた。また、ユーロ圏が分裂する確率は17.5%、危機伝播リスクは34.9%とみられている。
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