ウクライナとトルコが、二国間貿易の促進に向け自由貿易地域を創設する方針だ。ウクライナ大統領府が28日発表した声明を元に、キエフ・ポストなどが伝えた。
ウクライナのポロシェンコ大統領とトルコのエルドアン大統領はこの前日に行われた電話会議で、自由貿易地域の創設に向けた取り組みを加速させることで合意した。これに向け、エルドアン大統領は来年にウクライナを訪問し、協議をまとめたい考え。両国は先に、2020年までに二国間の貿易総額を200億ドルに引き上げる目標を掲げている。
ポロシェンコ大統領は併せて、トルコ国民によるウクライナへのビザなし滞在期間をこれまでの「180日間の期間内で最大60日」から、最大90日に延長する方針を明らかにした。トルコは先に、ウクライナ国民に対するビザなしでの滞在規定を同様に緩和しており、双方で足並みをそろえた格好だ。
トルコはウクライナにとって5番目の貿易相手国。アゼルバイジャンのアゼルニュース(Azernews)によると、今年に入ってからのトルコの対ウクライナ輸出額は14億ドル、輸入額は6億6,700万ドルに達している。トルコからの主要輸出品目は、かんきつ類や石油化学製品、自動車、プラスチック、電気機器、家電など。一方、ウクライナからの輸入では、鉄、鋼鉄製品、熱間圧延平鋼、アルミニウム、大麦が主力品目となっている。また、近年はトルコ企業による通信や建設分野への対ウクライナ投資が活発化しており、特に建設分野への投資額は50億ドル超に達しているという。
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