リトアニアで23日に議会選挙(一院制、定数141)の第2回投票が行われ、中道右派の野党・リトアニア農民人民同盟が54議席を獲得し、第1党に躍り出た。同党は祖国同盟・キリスト教民主党か、ブトケビチュス首相率いる社会民主党との連立政権樹立を模索し、24日にも交渉に入る。BBC電子版などが伝えた。
第2党の祖国同盟・キリスト教民主党は31議席を確保。与党・社会民主党は17議席にとどまり第3党に転落した。
リトアニア農民人民同盟の勝利は、減速する国内経済を憂慮する国民が新たなリーダーを求めた結果とみられている。リトアニア経済は年間約2~3%のペースで拡大しているものの、伸びは10年前の半分以下に減速している。また2004年の欧州連合(EU)加盟後は国外移住者が増え、人口は10年前の330万人から290万人に減少。このうち約37万人が英国へ移住したとされる。
リトアニア農民人民同盟のカルバウスキス党首は、選挙戦でアルコール飲料の専売化や国営金融機関の設立などの経済活性案を打ち出しており、こうしたアプローチが支持獲得につながったもようだ。新政権は12月初めにも始動する見通し。
※本コメント機能はFacebook Ireland Limitedによって提供されており、この機能によって生じた損害に対して株式会社NNAは一切の責任を負いません。