スペインの最大野党・社会労働党(PSOE)は23日、ラホイ暫定首相の信任投票を棄権し、続投を認める方針を決めた。政権樹立が確実となり、10カ月にわたる政治的空白に終止符が打たれる格好だ。ダウ・ジョーンズなどが伝えた。
PSOEの会合では、139人が信任投票を棄権することに賛成し、反対の96人を上回った。PSOEは先に、ラホイ氏の組閣を阻んできたサンチェス幹事長の退陣を決めるなど、事態の打開に向けた動きが進んでいた。ラホイ氏の2回目の信任投票は10月末に実施される見通し。
PSOEの議員は、「国民の65%以上が再選挙を望んでおらず、党内も同様の意見が占めている」と述べた。
スペインでは昨年12月に行われた総選挙の後、ラホイ暫定首相率いる国民党(PP)が連立の取りまとめに失敗。その後、国王のフェリペ6世はPSOEに組閣を要請したが、こちらも交渉がまとまらず、今年6月に再選挙が行われた。PPは第1党の座を守ったが単独過半数にはなお届かず、再び少数政権の樹立に向けて動き出したが、依然として不透明な状態が続いていた。
10月末までに政権が樹立されない場合、12月に3度目の総選挙が行われる見通しとなっている。
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