エストニアのケルスティ・カリユライド新大統領(46)が10日、就任した。2期目の任期を満了したトーマス・イルベス前大統領の後任で、同国初の女性大統領となる。
カリユライド氏は3日、エストニア議会(一院制、定数101)の投票で81票を獲得し、新大統領に選ばれた。同氏は当初、大統領選に立候補していなかったが、8月の3度の投票ではどの候補も得票数が当選に必要な3分の2(68票)に届かず、9月に地方議会代表者も加えた決選投票が行われたものの、やはり決着がつかなかった。このため議会がカリユライド氏を担ぎ出し、3日の投票には同氏だけが立候補していた。
カリユライド氏は1999年にラール首相の経済担当補佐官となり、2002年に国営電力エースティ・エネルギア(Eesti Energia)傘下のイル(Iru)発電所の最高経営責任者(CEO)に就任。エストニアが欧州連合(EU)に加盟した2004年からは、欧州会計監査院に代表委員として派遣されていた。
エストニアの大統領の権限は限られ、法案を憲法に照らして承認するほかは儀式的な役割が強い。任期は5年で最長2期まで。
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