国連安全保障理事会は6日、ポルトガルのグテレス元首相(67)を次期事務総長として正式に指名した。近く開かれる予定の国連総会で承認される見通し。年末に任期を迎える潘基文事務総長の後任として、来年1月に就任する。
グテレス氏は1995~2002年にポルトガルの首相を務め、2005年から10年間にわたり国連難民高等弁務官のポストに就いた。過去最大規模の難民危機の渦中で組織を率い、西欧諸国に対して繰り返し問題解決への協力を呼び掛けた。
安保理はこれまで、計6回の予備投票を実施。グテレス氏はいずれもトップだった。5日に行われた6回目の予備投票では、グテレス氏に対して15カ国の理事国のうち13カ国が支持を表明。拒否権を持つ常任理事国5カ国の反対もなく、事実上、グテレス氏の選出が確実となっていた。2位はセルビアのイェレミッチ元国連総会議長、3位はスロバキアのライチャーク外相だった。
今回の事務総長選では初の女性事務総長を期待する声も根強く、候補者計13人のうち女性が7人を占めた。6回目の予備投票で女性の最高位となったのは国連教育科学文化機関(ユネスコ)のボコバ事務局長(ブルガリア)で4位だった。
国連事務総長の任期は5年。再選されれば最大10年間務めることができる。[労務]
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