スペインの最大野党・社会労働党(PSOE)のサンチェス幹事長が1日、辞任した。この日開催された同党大会で、過半数がサンチェス氏の退陣に賛成票を投じたため。同氏が退いたことで、PSOEがラホイ暫定首相による政権樹立を容認し、昨年12月から続く政治的空白に終止符が打たれる可能性が出てきた。ロイター通信などが伝えた。
PSOEでは先に、最高幹部35人のうち17人が同幹事長の退陣を求め、辞表を提出。サンチェス氏はラホイ氏の首相信任投票に反対票を投じ、同氏の組閣を阻んできた。これらの幹部は、同幹事長が身を引いた後に再びラホイ氏による組閣が試みられた場合、PSOE議員の一部が棄権票を投じ、これを容認するとみていた。
スペインでは昨年12月に行われた総選挙の後、ラホイ暫定首相が率いる国民党(PP)が連立の取りまとめに失敗。その後、国王のフェリペ6世はPSOEに組閣を要請したが、こちらも交渉がまとまらず、6月に再選挙が行われた。PPは第1党の座を守ったが単独過半数にはなお届かず、再び少数政権の樹立に向けて動き出したが、依然として不透明な状態が続いていた。
10月末までに政権が樹立されない場合、12月に3度目の総選挙が行われる見通し。
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