トルコ政府、TVやラジオ局に閉鎖要請

エルドアン大統領は9月29日、国内のテレビ(TV)・ラジオ局20局に閉鎖を要請したと発表した。これらの局の番組が「テロを宣伝する」恐れがあることを理由に挙げている。これを受け、トルコの非常事態宣言の乱用を危惧する声が高まっている。ロイター通信などが伝えた。

閉鎖対象となったTV局IMCのニュースエディターによると、今回、閉鎖が要請されたのは、少数民族クルド人が運営する局および一部のクルド人の間で信仰されている民間宗教アレヴィー教に関わりがあるとされる局。対象には、子ども向け番組のクルド語放送を手掛けるTV局も含まれている。同エディターは「今回の動きはテロとは関係なく、クルド人の言論の自由を奪う暴挙」とし、政府が非常事態宣言を後ろ盾に、クルド人に対する抑圧を強めていることを批判している。

今回の動きの背景には、クルド人の非合法武装組織「クルド労働者党(PKK)」の活発化がある。トルコ政府とPKKは2013年に停戦合意を結んだが、昨年、トルコ軍がイラク北部のPKK拠点を空爆したため関係が悪化。これにイスラム過激派組織「イスラム国(IS)」も加わり、国内では一般市民を巻き込むテロが頻発している。

こうした中、トルコでは7月15日に発生したクーデター未遂を受け、同月20日に3カ月間の非常事態宣言を発令。その後、新たな期限を定めず、これを延長する方針を決めている。ただ、非常事態宣言下では内閣が議会を通さずに新法を制定できるほか、状況に応じて市民の自由や権利を制限できるため、欧州連合(EU)や米国が警戒を強めている。


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