欧州で最も体力があるのは、アイスランドの子供――。カナダの研究者が英スポーツ医学誌「ブリティッシュ・ジャーナル・オブ・スポーツ・メディシン」に寄稿した論文で、こうした事実が明らかになった。
オタワ大学博士課程のジャスティン・ラング氏が率いる研究チームは、世界50カ国の9~17歳の子供114万2,026人について、20メートル走を可能な限り繰り返す往復持久走テストの結果を収集。これを元に各国の子供の最大有酸素運動能力を比較した。
世界首位に輝いたのはタンザニア。欧州からはエストニアが3位に、ノルウェーが4位に付けた。またデンマーク(6位)、チェコ(7位)、フィンランド(8位)も上位10位に食い込んだ。
日本は5位で、最下位はメキシコだった。
ラング氏は「有酸素運動能力の高い子供は健康なケースが多く、健康な子供は健康な大人に成長する場合が多い」と話す。またこの調査では、開発途上国では経済が発展するにつれ、子供の体力が低下する傾向にあることも分かった。食料の確保や通学に体力を使う必要がなくなることが大きく、経済が急成長しているアフリカ諸国は今後こうした傾向が強くなる可能性が高いという。なお、先進国では逆に経済力と子供の体力が正比例する傾向にある。
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