レンツィ伊首相は27日、シチリア島とイタリア本土を結ぶメッシーナ海峡大橋の建設計画の復活に意欲を示した。総工費は90億ユーロ前後に上る見通し。AFP通信などが伝えた。
再検討中の橋の全長は3キロメートルと、つり橋としては現時点で世界一長い明石海峡大橋を大きく上回る。建設計画は地域経済の活性化につながるとしてベルルスコーニ政権時代に積極的に推進されたが、巨額の税金の無駄遣いとの批判が絶えず、2006年のプロディ政権発足後まもなく中止されていた。
しかしレンツィ首相はシチリア経済が本土と直接結ばれることで、双方合わせて10万人の雇用が創出されると主張。かつてプロジェクトを主導していた伊建設最大手サリニ・インプレジロ(Salini Impregilo)に対し、計画再開を後押しする姿勢を明確にしている。[労務]
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